行政書士は、行政手続等の業務を行う国家資格者です。弁護士、税理士、司法書士等の士業（しぎょう、さむらいぎょう）の１つとなります。独占業務があり、独立開業のできる法律系資格です。
士業全般に言えますが、資格を取得すれば学歴に関係なく活躍することができます。大学を出ていなくても、実務で活躍することが可能です。
司法試験（弁護士等）、税理士、社会保険労務士等の資格試験は、大卒等の学歴要件があります（学歴要件の例外あり）。しかし、行政書士試験には学歴要件がなく、高卒、中卒でも受験することが可能です。そのため、どなたでも行政書士試験に合格し、登録要件（18歳以上、事務所設置等）を満たせば、行政書士になることができます。
他の士業試験と比較すると、行政書士試験は１年程度勉強すれば合格できるため、社会人で早く独立開業したいという人にはおすすめです。
実際、行政書士は大学卒業者が多いです。早慶、MARCH等出身の方もいます。中には東大卒者もいます。逆に言えば、高卒の行政書士は珍しいです。さらに、中卒の行政書士には、まだお会いしたことが無いので、レアだと思います。
行政書士登録後、学歴が関係あるかと言えば、正直関係ありません。高卒でも、稼いでいる方はいますし、高学歴でも稼げない方もいます。
行政書士試験の内容は、実務に直結する知識が少ないため、行政書士登録後に実務を学ぶことになります。また、実務や法律の知識はあっても、人間的な問題やビジネスマナーができないことや、営業面で苦労すると、仕事を取ることが難しいです。
つまり、実務や法律の知識は低くても、営業次第で稼げるのが行政書士です。自動車の車庫証明申請業務は比較的簡単な業務となります。しかし、大量の申請をこなすとなると、業務をスムーズ・スピーディーにこなす能力が求められ、業務の難易度が上がるのが実務の世界です。
つまり、一見簡単そうな業務でも、実際は、簡単な仕事は無いといえます。月に１件だけ車庫証明申請だけしている行政書士が、車庫証明申請は簡単だよといっていたら、あまり信じ内容がいいでしょう。
ネットの記事などで、「行政書士は仕事が無い。」「行政書士は食えない。」といわれていますが、実際は違います。前述した、営業やビジネスマナーが無い人は、難しいと思いますが、仕事がさばききれないという行政書士もいるのが事実です。
行列が絶えないラーメン屋さんと閑古鳥が泣いているラーメン屋さんがあるように、行政書士事務所の差があります。実力勝負の世界なので、そのような差が出るのは仕方がないです。
学歴の差が直接の原因ではありませんが、高学歴の人は比較的、文章の理解力が高く、事案整理の能力が高い可能性があります。高卒だから低いというわけではありませんが、大卒者の方が能力が高い傾向にあると考えられます。
また、大学法学部出身者で、民法や会社法を学んでいる人であれば、相続業務や会社設立業務に強いといえます。この辺りは、行政書士試験合格後でも学べることなので、取扱業務により、勉強をしていけばいいと思います。
やり方次第で稼げるのが行政書士です。現実的に、年商300万円程度であれば、すぐに達成します。
年商300万円は少ないと思うかもしれませんが、経費が60万円程度であれば、手元に240万円（月20万円）は残ります。正社員で月20万円は少ないように感じますが、アルバイトよりは確実に稼げます。
年商300万円を稼げるようになれば、年商500万円の達成も現実的になります。
さらに、実務をこなし、実務知識を磨き、口コミや紹介等で仕事を獲得できれば、年収1000万円以上も可能です。実際に年収1000万円以上稼いでいる行政書士はいます。
行政書士の仕事は副業にもおすすめです。行政書士の仕事は1件10万円程度の報酬となります。月2件こなせば、年商240万円となり、経費を引いても手許に200万円は残ると思います。実際には、ＷＥＢサイト作成や広告をすると、もう少し手許に残る資金は減ります。
開業当初は、実務の勉強と営業が必要なため、時給はアルバイトよりも低いと思います。しかし、アルバイトと違い、やればやるだけ時給換算すると上がります。
行政書士は、士業の1つであり「先生」と呼ばれたりします。高卒の方で、先生と呼ばれる職業は少ないと思います。その分、業務の難易度も高いため、常に勉強が必要です。
仕事以外にも、履歴書の資格欄に行政書士試験合格と記載ができます。高卒者の方であれば、学歴で勝負できない分、資格と実務経験が評価対象となります。
実務経験がなければ、書類選考は資格でアピールすることができます。
このように、行政書士になると学歴に関係なく活躍することができ、「先生」と言われる立場で、依頼者さんから「ありがとう」と感謝をされて仕事ができます。
たった1年行政書士試験の勉強をがんばり、合格することができれば、すばらしい世界が待っています。高卒の方こそ行政書士試験に合格してほしいです。人生を変えるきっかけになるはずです。
